Realsee Galois 3D LIDARカメラの実力を比較レビュー
今回は、その中心的な製品である「Galois(ガロワ)3D LIDARカメラ」を実際に使ってみた感想と、Matterportとの違いを比較しながら紹介します。
3Dスキャン技術といえばMatterport。
でも最近、じわじわと注目されているのがRealsee(リアルシー)という新興プレイヤー。今回は、その中心的な製品である「Galois(ガロワ)3D LIDARカメラ」を実際に使ってみた感想と、Matterportとの違いを比較しながら紹介します。
1. Galoisカメラって何がすごいの?

RealseeのGaloisは、LIDAR(光による距離測定)を活用したコンパクトで軽量な3Dカメラ。
三脚に固定して使うタイプで、ボタンを押すだけで360度の空間をスキャン。以下のような特徴があります。
• 高速スキャン(1ショット5〜10秒)
• 高解像度のカラー再現
• スマホ連携でその場で確認・管理が可能
セットアップも非常にシンプルで、初めてでも数分で使い始められる手軽さが魅力です。
⸻
2. 撮影から3Dツアー生成までの流れ
Galoisで撮影したデータは、アプリ経由で自動的にクラウドへアップロードされ、
数分〜十数分で3Dツアーとして公開可能な状態になります。
屋内はもちろん、屋外撮影にも対応しており、明るい環境下でも精度の高いスキャンが可能。
実際の撮影現場では、Matterportと比べてスキャン回数が少なく済むのも印象的でした。
⸻
3. 実際に比較してみました:上州屋 海野宿での撮影
今回の検証は、長野県・東御市の宿場町「海野宿」にある一棟貸しのフルリノベーション宿泊施設『上州屋 海野宿』にて実施しました。
歴史ある建築を、Realsee Galoisで実際に撮影。
色味の再現性はもちろん、アノテーション機能(テキスト・リンク・動画埋め込み)の使いやすさにも驚かされました。
特に、宿泊施設や観光施設など、「ストーリーのある空間」を伝えるためには、
この“伝わる力”は大きな武器になると実感しました。
⸻
4. 編集も柔軟。Realsee Consoleの活用
Realseeでは、Console(コンソール)という編集ツールで以下のような編集が可能です。
• ロゴの差し替え(ブランド導入向き)
• DIYフロアプラン作成
• 撮影後の各視点の編集や注釈挿入
操作も直感的で、Matterportのエディタと比較して「実際に使いたくなるUI」になっている印象です。
⸻
5. ドローンユーザーには「Space Label」が超便利
もしドローン撮影ができるなら、Realseeの「Space Label」という機能はぜひ試してみてください。
これは、ドローンで撮影した上空の静止画に「3Dスキャンされた建物の入口」などをタグ付けし、空間的にリンクできるもの。
俯瞰から空間へと“視線を誘導する導線”をつくれるのがポイントです。
実際の事例:軽井沢「イレブンシスティールームス」
作例としてご紹介したいのが、長野県・軽井沢にある英国風カフェ『イレブンシスティールームス(elevenses tearooms)』での活用です。
上空からのドローン画像に建物の正面入り口をSpace Labelでリンク。
クリックすると、そのまま3Dスキャンツアーへ遷移するよう設計しました。
視認性・操作性ともに優れており、観光施設や宿泊施設、カフェなど“訪れる前に空間を感じてほしい場所”に非常に向いていると感じました。
Space Labelのチュートリアルはこちら:
https://home.realsee.ai/en/book/qh1wnzLF/0GLxt0K3
⸻
6. Matterportとの価格比較:Realseeの“従量課金制”はアリ
Matterportは月額固定のサブスクリプションモデルですが、Realseeは「使った分だけ支払う」という従量課金制。たとえば:
• 必要なときだけ撮影したい
• 予算が限られている
• 複数案件で柔軟に使いたい
というケースには、Realseeの方が圧倒的に相性がいいと感じます。
⸻
7. Matterport経験者の視点から見た、Realseeの強み
筆者は以前Matterportも使っていたため、以下の点で明確な差を感じました。
• 色の再現性が高い:Galoisは自然光に近い表現で、特に赤・青・グレーの発色に違いが出ます
• ズームしても画質が落ちない:Galoisは細部の描写に強い
• 成果物の自由度が高い:RAW画像、3Dモデル、点群データ(E57, PLY)を自由に編集・再利用可能
• Lightroomで編集→再アップロードも可
• ホスティングの柔軟性:Realseeは保存数に応じた課金。固定費がないため小規模案件にも対応可能
⸻
撮影代行・導入サポートも承ります
現在、Realseeの販売代理および撮影代行・導入支援を以下の地域で行っています。
• 近畿 / 西日本エリア:三日月プランニング
• 首都圏 / 関東・甲信越エリア:SIROCCO(筆者運営)
撮影・導入をご検討中の企業様や施設関係者の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
ニーズに応じて、撮影のみ/導入支援/編集代行など柔軟に対応いたします。
お問い合わせ先:※後で追記
⸻
最後に
この記事が役に立った、面白かったと感じていただけたら、
ぜひ「スキ」やコメントを残していただけると励みになります。
今後も、空間撮影テクノロジーや3D可視化の最新情報をお届けしていく予定です。
気になる方はフォローしていただけると嬉しいです。
⸻